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今週はFOMCと日銀会合に注目ですが
英国MPC、スイス、ノルウェー、スウェーデンなども会合が。
中銀ウィークですね。
先週は米国の金利の先行きを占うインフレ指標で
ドル金利上昇基調が続きました。
8月CPI:消費者物価指数:+3.7%(前回+3.2%)前月比+0.6%(昨年6月以来の伸び)
コアCPI:+4.3%(前月+4.7%)前月比+0.3%(過去2ヶ月+0.2%)
8月PPI:卸売物価指数:+1.6%(7月+0.8%)前月比+0.7%(7月+0.4%)
コアCPIは軟化したものの総合CPIはリバウンド。
PPIも伸び率が22年6月以来の大きさとなりガソリン価格高騰の影響が。
インフレがやや強含んだことで米金利も上昇圧力がかかりましたが、
今週の9月FOMCは利上げはないのがコンセンサス。
注目はFOMCメンバーらの金利、経済見通しです。
これが強ければ更に金利に上昇圧力。
そう変わらなければ金利上昇のトレンドが一服すると思いますが
それを期待しているのは本邦通貨当局でしょう。
現在のドル円上昇はファンダメンタルズに沿っていますから
介入でドル高円安の勢いに歯止めをかけることができても
方向を変えることはできません。
ドル円上昇を止めるには、明確な日米金利差縮小の材料がほしいところですが
先週末、Bloombergがこんな記事を配信したことで
ドル円上昇が加速しましたね。
植田総裁発言と市場解釈にギャップ、日銀認識ほぼ変わらず-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-15/S0YVE0T0G1KW01
関係者って誰…?
植田さんの読売一面のインタビュー記事を受けて
年内のマイナス金利解除の可能性を織り込もうとするマーケットでしたが
発言の真意を巡って、今週の日銀会合は植田総裁の記者会見に注目ですね。
そして先週はECBが利上げしたにもかかわらず、ユーロが急落したのが印象的でした。
今週木曜の英国BOE会合で英国が仮に利上げしてもポンドは上がらないかも?
9/6、ベイリーBOE総裁が英中銀の利上げサイクルは終了に「かなり近づいている」
と発言したことで、ポンドはすでに下がっているのですが
ユーロも随分下がっている中で(8週連続陰線)利上げしたにもかかわらず
更に下げるという展開でした。
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気になっているのがUAWのストのニュース。
◆米自動車労組、ビッグ3の3工場で史上初の一斉スト入り
https://jp.reuters.com/business/autos/6QUTSEOAKNOADIFUDPFK5YQKJU-2023-09-15/
全米自動車労組(UAW)は15日未明、
米3大自動車メーカー(ビッグ3)との労使交渉の不調を理由に、
3社の3工場で「史上初」の一斉ストライキに入った。
~計1万2700人の従業員がストに入る(全面ストは避ける)
~週に約2万4000台の自動車生産がストップする見通し
◆米自動車労使交渉大詰め ストなら10日で損失8200億円
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN122DM0S3A910C2000000/
・UAWは約40万人の組合員を抱え、今回対象の3社は15万人
・4年間で40%を超える賃上げに加え、
勤続年数の長短で労働者の給与体系が異なる格差の是正も求める
・2000年代後半に経営危機に陥った際に廃止した確定給付年金や、
物価に応じ賃金が上がる生活費調整(COLA)の復活も求める
・3社とも10%台の賃上げ率にとどまる見通し
・COLAなどの導入も認めない方針か
◆UAW委員長、ステランティスの21%賃上げ案を拒否-スト3日目突入
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-09-17/S15IDVT0G1KW01
ストは3日目に突入しています。
10日続くなら8200億円の損失だとか。
◆全米自動車労組、全面ストならGDP押し下げも=BofA
https://jp.reuters.com/markets/world-indices/ZBP3F657KNNXVBWBTJZKBXJ76Q-2023-09-14/
BofAの試算では
1週間のストで米GDPが0.1~0.2%程度押し下げられる公算
3ヶ月継続した場合 1.6~2.1%程度押し下げられる可能性
ただしスト資金に限りがあることや
前例からストが3カ月も続く公算は小さい、とのことではありますが、
そう、ストの影響で米国のGDPが押し下げられるリスクがあるんです。
自動車生産は全体で米国内総生産(GDP)の約3%を占めるとされています。
また、仮にビック3がUAWの要求を幾分か受け入れた場合、
賃金の大幅上昇につながることからインフレ再加速、米金利再上昇の連想も。
あまり良くない形での米金利上昇、景気への影響を懸念した株売りが
入るリスクもゼロではありません。
実際週末の米株は全面安で終えています。
ストの影響ではなくまたも政府閉鎖のリスクが出てきたせいかもしれません。
米国の2023会計年度末が30日に迫っていますが、共和党が大幅歳出削減を主張。
つなぎ予算成立の目処が立っていません。
米議会、またも政府閉鎖「人質」に攻防 つなぎ予算巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN11CT20R10C23A9000000/
今夜の米株市場がどう反応するのかに注目です。
ポンドドルのショート継続ですが、
メキシコペソ円を売ってみました。
コストは8.628円。
ペソがここ3年堅調なのは、米国が堅調だったからです。
バイデン政権下でメキシコから米国に大量に出稼ぎ移民が流入。
米国での稼ぎを本国メキシコに送金する「郷里送金」がペソ高の背景にある、
とも指摘されていますね。
米国景気が揺らいだ時に、この送金が減ればペソ買い圧力は低下します。
加えて、今、為替市場でリスクオン相場ってペソ円くらいしか思い浮かびません。
過去リスクオン相場で人気だった豪ドル、キウイなどオセアニア通貨は
中国リスクを嫌って買われていません。
安心しきってスワップ狙いで個人のロングが積み上がっているため
逆回転し始めたら早いかもしれません。
メキシコ通貨当局は8/31に
9月から為替ヘッジプログラムを段階的に縮小することを発表しています。
その時点でペソ円は一定の急落を見せたのですが
今再び買い戻されて上昇基調にはいっています。
ドル円も上昇しているので、買い安心感もあるんでしょう。
こんな時が危ないんじゃないかって気がするのですが
ペソショートはスワップコストが大きいので
長くは持てません。
先週の高値を明確に抜けたら直ぐに撤退します。
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Source: ひろこの“ボラタイル”な日々
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