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今年の「聖夜に語る」では、ボクがこの10年で相場から学んだ、人生の問題を克服する知恵をご紹介します。自分の人生がしっくりこない、何か上手くいかないと悩む方々の参考になれば幸いです。
はじめに。
ウィリアム・ブレイクの「無垢の予兆」という長い詩があります。ボクはこの詩の最初の数行が、この世界のすべてを表しているようで好きです。
ひと粒の砂に、ひとつの世界を見。
一輪の野の花に、ひとつの天国を見。
てのひらに無限をのせ、ひとときのうちに永遠を感じる。
10年ほど前に、ボクは「相場」と出会いました。
最初は、相場を社会の常識から逸脱した、異質な世界として捉えていましたが、今では、相場での学びが、人生にも役立つと確信しています。
そもそも、リアルな人生でチャンスを意図的に増やすのは難しく、準備不足からチャンスを逃すこともたくさんあります。
反面、相場はチャンスの頻度を、時間軸から選ぶことができ、失敗と成功を好きなだけ体験できます。
相場は「人生の縮図」ともいわれますが、まさに、相場に携わることは、準備と挑戦の日々であって、「ひと粒の砂に、ひとつの世界を見」というウィリアム・ブレイクの世界観そのものに感じます。
1.解像度を下げる。
数年前、NHKの4K放送を見ようと、大型の壁掛けテレビを導入しました。
最近は、このテレビで海外ユーチューバー(Kraig Adamsさん推し)のサイレント・ハイキングを視聴してます。
やはり、高解像度の大型テレビで絶景を見ると没入感があります。
しかし、「物事の解像度」については、すべて高ければ良いとはいえません。
解像度を上げることで、見なくていいものまで見えてしまい、いらぬ深みにハマります。
物事のエッセンスを抽出するなら、解像度を下げたほうがいいんです。
ちなみに、為替チャートも、モニターから3メートルくらい離れると、見なくていいものが見えなくなります。
40代の頃、人生の窮地に立たされ、スピリチュアル、占星術、数秘術、手相にハマったことがあります。
せっかく、もう一度、生き直すのなら、生まれ持った才能とか、使命とかを活かしたかったからです。
きっと、そんな人がゴマンといるから、占いやスピは昔から廃れないんでしょうね。
ボクの数秘術の運命数は「8」で、行動力や情熱を示す数といわれます。
運命数8の人の使命は挑戦し続けることで、パワフル・野心家・妥協知らず・面倒見がよく、営業マン・起業家・スポーツ選手・政治家が向いてるそうです。
手相にもハマりました。
ちなみに、ボクには「マスカケ線」と「覇王線」があることを知り、この手相ならきっと大丈夫、なんとかなるとテンションを上げてました。
一通りハマってはみましたが、これを続けていても、意味がないことに気づきました。
この違和感は、インジケーターをとっかえひっかえしていたときの感覚と同じです。
「政治家」とか「移動平均線」とか、そういう固有名詞ではなく、ボクが「どう行動すべきか」を知りたいんです。
手相の線や模様の意味を羅列しても意味がありません。
マスカケ線や覇王線があっても、犯罪者になる人だっているはず。
それよりも、自分の個性をどう行動に結びつけるかが重要です。
それができたら、どんな職業でも、何をやってもうまくいくでしょう。
手相の解像度を下げていくと、大きさ(長さ)・太さ・向きの3要素に分解できます。
手のひらの丘のふくらみ。
指の長さ、太さ、向き。
基本三線(運命線・知能線・感情線)の長さ、太さ、向き。
これだけで、その人のおよそのことがわかります。
神秘十字とか、ソロモンの輪とか、そういうのは占い師のネタでしかありません。
長ければ良くて、短ければ悪い。
太ければ良くて、か細ければ悪い。
線が整っていれば良くて、乱れていれば悪い。
これは完全に誤解で、手相に良いも悪いもありません。
線が細くて、乱れているのは、心が繊細だからです。
その繊細さを強みとして活かせばうまくいきます。
運命数「8」の人はプライドが高く、サラリーマンに不向きといわれますが、優れた上司のもとでなら、良い仕事をするはずです。
アーティストにも、繊細なタイプと図太いタイプがいますが、どちらでも個性を活かせば成功できます。
細木数子に「あなた、死ぬわよ」っていわれて、墓石商法にのせられた人が結構いるらしいです。
経験上、固有名詞でスバッと言い切る人は、あなたをコントロールしようと企んでいるかもしれないので要注意です。
「先生、この卵で何をつくればいいかわからないんです」
「あなたは、ゆで卵をつくるのが使命です。」
一生、誰かに依存して、卵を茹で続ける人になってはいけません。
卵料理って、他にもいろいろありますよね。
2.シンプルはやさしくない。
我が家には、3本脚の丸いミニ・テーブルがあります。
これは、とある家具職人(M氏)のつくる家具に一目惚れして、その時の勢いでオーダーしたものです。
木材選びから作成まで半年かかって完成、価格は23万円でした。
正直、同じサイズで市場で売られている無垢のテーブルなら高くても3万円ほど、今回はオーダー家具だから10万円くらいかと高をくくっていたので、正直、高い買い物をしたと感じました。
それから数年が過ぎ、今年の秋、M氏のテーブルの真価に気づく出来事がありました。
最近、妻の膝の調子が悪く、今までの座卓スタイルから、イスに座って食事ができるスタイルに切り替えることにしました。
そこで、ダイニング・テーブルを探し始めたんですが、高さのあるダイニング・テーブルは圧迫感があるので、もともと、持っているスノピのローチェアの高さに合わせ、ロー・テーブルをDIYすることにしました。
M氏の丸テーブルをスタッキングできるようデザインを統一すれば、圧迫感も抑えられ、いい感じになるのではないかと考えました。
丸い天板は山桜の無垢材、3本脚をカバ材にして、リボスという天然のオイルで仕上げました。
このテーブルの作成費用は、およそ7万円程ですが、仕上がりに妻もボクも大満足です。
ところが、M氏のテーブルの横に、ボクのテーブルを並べてみたところ、放つ”オーラ”が違うんです。
このオーラの違いは何なのか?要因を考えてみました。
ひとつは、M氏のテーブルと同じ、山桜の無垢材を使っているのですが、M氏のテーブルは、木目がキレイに揃っていて、継ぎ目が全くわかりません。
しかも、表面だけでなく、裏面も継ぎ目がわかりません。
ボクのテーブルは、一応、加工業者が考えて継いでくれてはいますが、どこで継いでいるのかわかります。
ここで、ひとつ決定的な違いに気づきました。
M氏のテーブルは、1本の山桜から、最高の部位を切り出したものでした。
この日本のどこかの山にあった1本の山桜が、我が家のテーブルに生まれ変わったオーラを放っています。
それに比べ、ボクのテーブルの山桜は、そのために切り出されたものではありません。
さらに驚いたのは「磨き」です。
ボクのテーブルも、紙やすりの番手を変えながら、6回もオイルで磨きました。
そこまでやっても、木材の導管の詰まり具合で多少のザラザラ感が残りましたが、M氏のテーブルは天板に紙を落とすとスッと吸い付きます。
M氏のテーブルを真似してつくってみて、ディテールに天と地の差があることに気づきました。
神は細部に宿る、とはまさにこのことです。
シンプルは簡単ではありません。
基礎・基本を徹底的に練習しないとたどり着けません。
トレードにも、押し目買い、戻り売りという、シンプルな基本手法がありますが、相場の全容が見えないレベルで、できることではありません。
1本の山桜から、間違いないところだけを切り出して継ぐ。
このシンプルな作業は、不確実な相場から、確実な部分を切り出すトレードと似ています。
プロは軽く歌う。
プロが簡単そうにやってることって、基礎・基本ができてない人からしたら、とても難しいんですよね。
3.ひとつを極める。
ジグソーパズルのコツは、ピースを集めることだそうです。
まず、四隅のピースを集めて外枠を完成させ、次に同じ形のピースを集め、その次に色別にピースを集めてから組み立て始める。
トレーダーに求められる資質で最も必要なのは、物事を見極めようとする気持ち「探究心」です。
トレード上達のコツはなにかと聞かれたら、ひとつの事象を徹底的に検証することと答えます。
この地道で面倒なことを楽しめない人はトレーダーに向きません。
FXを始めた頃、ボクは欧州初動のレンジ・ブレイクばかりやってました。
トレードの王道は押し目買いと戻り売りですが、当時のボクには難しく感じていて、レンジ・ブレイクなら、見た目にわかりやすかったからです。
「NYクローズから東京時間につくられるレンジのブレイクを狙う。」
この具体的な事象を追求するうちに『ハラミ』という抽象概念に行き着きました。
ロウソク足には「ハラミ足」がありますが、波にも「ハラミ」があって、そもそも、相場は『ハラミ』に支配されていることに気づきました。
これがわかると、それぞれの時間足の「ハラミ」を基準にプランを立てたり、ハラミ高安と上位足の節目との関連をみて、上位足の方向へトレードができるようになります。
つまり、東京レンジのブレイクアウトを徹底的にやり込んだことが、『ハラミ』という抽象概念の理解を深め、そのことが応用範囲を広げたことになります。
ひとつのことをやり込むと、視野を狭めるどことか、視野が広がるんです。
ひとつを極めるメリットは大きく3つあります。
1.相互関係が見える。
それぞれの事象は相互に関連しているので、一つの事象を理解すると、それが他の事象とどのように関わっているかが明らかになり、全体のつながりが見えてきます。
2. 視野が広がる。
ひとつの事象に深く入り込むことで、その分野における概念を学び、同時に、異なる分野も関連づけられ、視野が広がります。
3. パターンの認識。
ひとつの事象を掘り下げることで、その分野におけるパターンや共通の要素を見つけやすくなり、全体の構造が理解できます。
押し目買いや戻り売りも抽象概念ですが、これをもとに、ひとつの事象を探求しても、同じメリットを享受できます。
ひとつを極めることは、ジグソーパズルのピースを集める行為と同じなんですね。
4.現在地を知る。
今年は、天気の良い日曜日に、妻とよく森へでかけました。
視界に一切の人工物がなく、自然の音しか聞こえず、土や岩の道をひたすら歩んでいると、旅人気分になれます。
森を歩いていると「凄く、清々しい」って所や、反対に「凄く、禍々しい」って所に出会うことがあります。
禍々しい所は、さっさと通り抜け、清々しい所でココアを飲んだり、そんな自分達だけの秘密のスポットを見つけるのを楽しんでます。
山や森を歩くならYAMAPという登山アプリが凄く便利です。
YAMAPに地図をダウンロードしておけば、4Gや5Gの届かないエリアでも、GPSが現在地を教えてくれます。
ただ、一部にGPSの届かないエリアもあり、スマホの充電切れリスクもあるので、いつも紙地図とコンパスを持ち歩くようにしています。
その山域全体を把握するには、紙地図のほうが使いやすかったりします。
道なき道を行くなら、地図が読めることは必須スキルです。
現在地の位置と、目的地の方角がわからないと遭難してしまいます。
人生も相場も、自分の「現在地」を知らないと旅を始められません。
相場では『環境認識』という作業で、現在地の持つ位置情報を知ることができます。
トレードは「環境認識」が9割。
これは大げさではなく、そう感じていて、現在地の正しい位置情報さえ把握できれば、それで十分。
あとは、レンジならブレイク・アウト、トレンドなら押し戻しを待つだけです。
むしろ、複雑な手法になるほど、有効な状況が限定されるので応用が効きません。
現在地の把握がもたらすメリットを5つ挙げます。
1. 目的地の設定
現在地を知ることで、自分が現在どの位置にいるのかを把握できます。これにより、目的地に向けての計画が立てやすくなります。
2. 方向性の確立
現在地を知ることで、進むべき方向を見つけやすくなります。人生も相場も多くの分岐点がありますが、どの方向に進むべきかを明らかにできます。
3. 自己肯定感の向上
自分が置かれている状況を理解することは、自己肯定感を高める手段となります。自分の強みや弱み、生きるうえでの価値観を理解することで、より満足度の高い人生を築けます。
4. リスク管理
現在地を知ることは、リスクを評価し、適切に管理するための手段となります。
5. 意思決定のサポート
現在地を知ることで、日常の些細な決定から、重要な人生の決断まで、理性的な意思決定が可能になります。
総じて現在地を知ることは、自己理解を深め、未来の目標に向けての基礎となります。
5.運気を上げる方法。
クリマスマスなので、スピリチュアルな話を少し。
先日、過去動画の「復活者の飲み会」でお話した5人が集まりました。
年に一度、昔の戦友の生存確認です。
それぞれに逆境の時期がありましたが、今は皆、健康で、仕事も順調みたいです。
そのなかにの一人に、神社の神主をやってるM氏がいます。
なぜ、俺たちは強運なのか?(5人とも運がいいと思ってます)って会話になったときM氏がいいました。
「それは、神様に好かれているからだ。」
たしかに、酷い逆境を乗り越え、人生の状況を改善できる人と、さらに落ちぶれていく人がいます。
その違いはなんなのでしょう?
そこでボクはM氏に、どうすれば神様に好かれて、運気を上げれるのか?聞いてみました。
M氏は3つのことを教えてくれました。
1.ありがとうと言う。
「ありがとう」は、本来、有り難い奇跡のことで、室町時代以前は神様に向けてしか使わない言葉だったといいます。
それくらいパワフルな言霊なので、とにかく連呼するといいそうです。
それと、ありがとうって言ってもらえることも良いらしい。
そういうお金は、何らかの形で何倍にもなって、返ってくるといいます。
ちなみにボクは毎朝、日足チャートに「いつもありがとうござます、今日もいただきます」と手を合わせている。
これがボクの「日足参り」です。
2.余白をつくる。
次に、断舎離して余計なものを手放せ、余計なものを手放さないと、キャパオーバーで新しいものがやってこれない、つまり、運気が上がらないと言いました。
これは、人の脳を模したパソコンの仕組みを考えればよくわかります。
1ギガのスペースに、1ギガの情報がパンパン詰まっていたら、何の処理もできなくなる。
モノや情報に埋もれていては、身動きがとれず、想像力や直感も働きません。
じゃなぜ、人は「余白」を上手につくれないのでしょう?
それは、スタイルが決められず、自分にふさわしいものが、わからないからではないでしょうか。
キャンプを始めてみたはいいが、スタイルが決まらないうちは、ひたすら道具を集め、似たような道具を買い直したりするのと似ています。
自分がわからないから、網羅的に集めて「沼」にはまるのだと思う。
知識も同じで、自分に軸がないから、知識を網羅的に集めて安心を得ようとする。
自分のスタイルが決まれば、他のことはどうでもよくなり、本当に必要なものだけあればよくなる。
スティーブ・ジョブズは、いつもジーンズに黒いタートルネックを着ていたが、あれなら洋服タンスがパンパンになることはない。
自分の軸やスタイルを見つけたいなら、あれこれと手を広げずに、前述したように、ひとつを極めてみるといい。
3.お賽銭は1000円以上。
神様に好かれるのに、お賽銭はいくらが適当か?
これも聞いてみた。
M氏はニコッと「お気持ちでいいですよ」と言ったが、神主が他の神社に行くときのお賽銭の額を聞いてみた。
「最低で1,000円、ところによっては10,000円。」
たしかに、神様に対する感謝の気持ちとして、10円や100円はおかしいと感じていた。
ちなみに、ボクは本殿で5000円、小さなところで1,000円を投げているが、これは執着を手放す練習も兼ねているので、あまりに少額では意味がない。
それに、M氏いわく、お賽銭は何倍にもなって返ってくるそうだから問題ない。
ちなみに、集まった5人ともが、1,000円以上でした。
ひとりは数年前に1億円の詐欺被害に遭いましたが、その1億円も返済して、ビジネスも純風満帆そうです。
彼はボクが思った以上に信心深く、毎月、神社にお参りに行っているそうです。
運がいい人のお賽銭の金額は、1,000円以上であることがわかった。
6.あきらめ上手になる。
来春、息子が結婚することになりました。
彼は東京のゲーム会社でプログラマーをしてますが、過去には育児に悩んだこともありました。
彼はひとつのことへのコダワリが強すぎて、他のことが見えなくなってしまうんです。
幼い頃は、大きな画用紙の両面いっぱいに複雑な迷路を書くような子で、小学生になって、課外授業で描いた絵を見たら、公園のブランコのいち部分だけが拡大され、詳細に描かれていました。
そのときは、ちょっと変わってるかなと思ってましたが、小学生の高学年になると、コニュニケーションの問題で、先生に「アスペルガー症候群」の検査を受けることを勧められました。
彼は人の言うことを言葉通りにしか理解できないので、そこで問題が発生するようです。
ただ、ボクら夫婦は検査をあえてしませんでした。
なぜなら、彼にアスペルガーのレッテルが貼られることで、選択肢が狭まることを恐れたからです。
世界的な天才にも、アスペルガーの人は多かったと聞きます。
彼は興味のあることには、もの凄い探究心と集中力を発揮するし、頭も悪くありません。
だから、障害とは考えず、個性として活かそうとしました。
彼の通った理系の大学はトヨタ系企業の就職率が抜群でしたが、総合的な能力の高さを求められるような企業に入ったら、苦しむのは日を見るより明らかでした。
だから、彼がゲームのプログラマーを目指す決断をしたとき、両手を挙げて賛成しました。
なぜなら、興味のある分野のスペシャリストになったほうが、きっと幸せになれると思ったからです。
ゲーム開発は、締め切りが迫るたびにブラック労働を強いられますが、彼は全く苦しくないといいます。
最近は開発チームのリーダーをまかされているそうです。
彼はそういうコミュニケーションが必要とされる分野が苦手ではありますが、プログラマー同士の、コミュニケーションなら問題ないみたいです。
彼の場合、弱点が明らかだったのが逆に良かったです。
いまは、自分の弱点がチャームポイントになるくらいスキルを磨けと言い続けています。
ニコラス・ハンフリーという心理学者が、『喪失と獲得 進化心理学から見た心と体』という本を書いています。
ある能力を獲得すると、ある能力を喪失するそうです。
彼は得意なこと、苦手なことが、子供の頃から明らかだったので、さっさと苦手なことを諦めて、個性を活かした職種につけました。
むしろ、器用な子供ののほうが、好きなことを見つけられないかもしれない。
もし、僕ら夫婦が、彼の個性を強みと見てあげられなかったら、きっと、今頃、つらい目に遭っていたでしょう。
あきらめるの語源は明らかにするということ。
あきらめる=挫折ではありません。
自分の弱点を、さっさとあきらめて、強みで生きる。
それが、自分の軸になって、何をするにもブレなくなる。
そうすることが、自尊心を育む。
これだけは誰にも負けない。
そういうものを持ってる人は強く生きられます。
ボクの人生も後半です。
もっともっと上を目指す、というより、下り坂を経験することになる。
あきらめることも、これから増えてくるでしょう。
だったら、今の自分の強みを活かして、できることをやればいい。
自分の価値を認めることをやめず、上手に人生を下っていきたい。
7.継続のための努力はしない。
雨乞いの踊りをすると、何故、雨が降るのか?
それは、雨が降るまで踊るからだ。
昔、ある人から、こんな話を聞かされて、なるほどと納得してしまいました。
しかし、ほとんどの人は、雨が降るって確証がないから、踊り続けない。
努力は後から獲得できるスキルなのか、それても生まれもった才能なのか。
継続できる人と、できない人の違いは、「努力」の感受性にあるような気がします。
このチャンネルは2014年から10年続けていますが、もはや、朝の歯磨きくらい、やらないと気持ち悪いものになってる。
つまり「努力」してる感覚がない。
努力の感受性を弱めれば、努力を感じなくなるが、それにはコツがある。
ひとつは、軽い責任を感じること。
「このチャンネルに出会って、FXが楽しくなった」
そう言って「感謝」をもらえると、その人のためにも頑張りたくなる。
軽い責任感が芽生えるんです。
もちろん、これはボクが勝手に責任を感じてるだけで、実際の責任があるわけじゃない。
片思いの責任感なので刺激はあっても、ストレスがならないんです。
他人のためになら頑張れるけど、自分のためには怠け心に負けて頑張れない。
人ってそういうものです。
「今年は迷晴れのおかげで凄い利益が出た!」
こんなコメントも、もちろん嬉しいが、そうなれたのは、100%御本人の力です。
ボクができることは、せいぜい「FXが楽しくなる」程度、FXを楽しむ機会を提供することぐらいしかできません。
でも、これが大事。
楽しめないと続けられないから。
努力の感受性を弱める、もうひとつのコツは、楽しめるやり方をすること。
仕事を楽しくするにには、没頭できるルールや仕様につくりかえることです。
たとえば、手書きのノートをカラフルなペンで作ってみたり、見た目が変わるだけでも楽しくなる。
このチャンネルだって、内容を少しづつ改良したり、いろんな実験を繰り返しています。
楽しめれば、もはや努力を感じないし、趣味になります。
結果、地道な努力を(そうと知らずに)続けることが近道になる。
さいごに。
まもなく、一年の幕が閉じます。
相場で言えば、一年は12本の月足であり、月足は4本の週足であり、1分足も60秒であり、それぞれに物語がありました。
ここ10年、相場と向き合って「この世界では、すべてのものに平等に時間が流れている」という真実を確信しています。
それぞれの「もうひとつの時間」が折り重なって、今年がつくられています。
亡くなられた写真家、星野道夫さんの『旅をする木』のなかに、こんなエッセイがあります。
私が東京であわただしく働いている時、その同じ瞬間、もしかするとアラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない。
ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、『もうひとつの時間』が、確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうかは、それは、天と地の差ほど大きい。
「もうひとつの時間を意識できるかどうかは天と地の差ほど大きい。」
星野道夫さんのような人生の達人も、この真実に気づかれていました。
まどみちおさんの『ぼくがここに』という詩をご紹介して終わります。
ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できないもしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できないああ このちきゅうの うえでは
こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにもその「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと としてままどみちお・『ぼくがここに』より。
Happy Christmas !
そして、良いお年をお迎えください。
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Source: 迷晴れFX
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